今日は窓ガラスについてのお話・・・の前に、窓についてのお話も少しだけ。

住まいの窓の役目とは、なんでしょう。
光を取り込む場所であり、換気をする場所であり、外観にアクセントを加えるものでもありますね。
居室の採光基準が法律で決められている（その部屋の床面積の1/7の大きさの窓が必要）なのは、意外と知られていないのではないでしょうか。
つまり法律上では、窓のない部屋は居室として使用できないことになっています。

そんな居室に取り付けられた窓のガラスは、どのようなものでしょう。
築年数が経過した古い家だと、写真のような一枚板の単板ガラスが多く使われています。

住宅を建設する際に、あれこれ指定した法律があります。建築基準法ですね。
これはちょくちょく修正が加えられているので、あなたがお住まいの家やマンションが建築された時と、現在とでは、細かいところが異なっている場合があります。
最近では省エネ基準が定められて、住まいへの断熱性が求められるようになりました。
そう、窓にも断熱性が求められる時代なのです。
では窓の断熱性とはなんでしょう。
具体的には窓の素材と、ガラスの性能です。
近頃の新築住宅の窓ガラスは、写真のような複層ガラスが主流です。
単板ガラスとの違いは、見た目の通りガラスを２枚組み合わせている、ということです。このガラスの間にできた中空層が、断熱材の代わりを果たしてくれるのです。

では単板ガラスと、複層ガラスが具体的にはどれだけ違うのでしょう。
断熱性能は外に出ていく熱を防ぐ性能で、熱貫流率が小さいほど断熱効果が高いです。図を見ると、複層ガラスは単板ガラスの倍の効率があると分かります。
遮熱性能は、外から入り込む熱を防ぐ性能で、日射熱取得率が小さいほど遮熱効果が高いです。こちらも複層ガラスの方が、単板ガラスより勝っているのが分かりますね。
結露の発生や紫外線カット率も、複層ガラスが上回っています。
これがさらに断熱性に優れたLow-Eガラスだと、単板ガラスとの違いは圧倒的です。

住まいが冬寒く、夏は暑いとお悩みの方。
まずは居室の窓とガラスに注目してはいかがでしょうか。